てくてくでは・・・
福島原発から放出された放射能に汚染されている食品の取り扱いはいたしません。当店では 放射性物質検査の検査結果を確認し、安全が確認された食品のみを販売いたします。 また、未検査の食品については、放射能測定伊那谷市民ネットワークの協力のもと自主検査を行い、安全の確認された食品のみを販売いたします。
検査の優先順位については、放射能汚染の可能性のある食品、毎日食卓に上がる食品、乳幼児が主に飲食する食品を優先的に検査し、放射能汚染の可能性の低い食品については当面測定しない場合もあります。
今後の放射性物質の検査体制について
放射性セシウムの取り扱い基準値
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一般食品(野菜類・穀類・肉・卵・魚・そのほか) |
飲料水 |
牛乳 |
幼児用食品 |
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国の暫定基準 |
500ベクレル |
200ベクレル |
200ベクレル |
規定なし(500ベクレル) |
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国の新基準(4月から) |
100ベクレル |
10ベクレル |
50ベクレル |
50ベクレル |
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ポラン広場(取扱あり) |
25ベクレル |
1ベクレル |
5ベクレル |
1ベクレル |
全取扱品 |
ムソー(取扱あり) |
20ベクレル(各10ベクレル) |
20ベクレル(各10ベクレル) |
20ベクレル(各10ベクレル) |
20ベクレル(各10ベクレル) |
ムソーブランドのみ |
創健社(取扱あり) |
20ベクレル(各10ベクレル) |
20ベクレル(各10ベクレル) |
20ベクレル(各10ベクレル) |
20ベクレル(各10ベクレル) |
創健社ブランドのみ |
光食品(取扱あり) |
4ベクレル |
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全商品 |
らでぃっしゅぼーや(参考) |
50ベクレル |
20ベクレル |
20ベクレル |
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ゲルマニウム半導体測定器とシンチレーション測定器の違いについて
ゲルマニウム半導体測定器はキロ当たり1ベクレルの放射性セシウムを測ることができます。ただしキロ当たり1ベクレルまで測ると長い時間がかかるため普通は数ベクレルまでの測定が一般的です。また測定料が高い、国内の測定器台数が限られていて結果が出るまで時間がかかる等の問題もあります。国の機関や研究機関、測定を専門とする企業などが所有しています。(同位体研究所、日本分析センターなど)
シンチレーション測定器は機種によっていろいろですが、およそキロ当たり20~3ベクレルまで測定可能です。測定の精度は機種のほか検体の量や時間で大きく異なります。比較的安価(100万~500万くらい)のため、地方自治体や市民測定室などでは通常このシンチレーション測定器を導入しています。てくてくもかかわっている「放射能測定伊那谷市民ネットワーク」では、ATOMTEX1320Aという機種を所有して測定しています。
検出限界値について
検体の種類、量や測定時間で大きく違ってきます。また外的要因にも影響されるため測定のたびに若干違いが出ることもあります。シンチレーション測定器の場合は、検出限界値についてはおおよその目安と考えてください。
不検出について
検出限界値を超えて放射性物質が検出されない場合を不検出としています。まったく含まれない場合もあれば、ごく微量に含まれる場合もあります。
乳児用食品とは
消費者庁の基準によりますと、
●乳児用規格適用食品●乳児用規格適用との表示がある食品
●乳児用調製粉乳との表示が付されている食品
●「○ヶ月齢から」との表示が付されている食品
●「ベビーフード」との表示が付されている食品
●その他、乳児向けであることが判別できる表示が付されている食品
【調製粉乳(フォーローアップミルクなど)】
【特別用途食品のうちアレルゲン除去食品及び無乳糖食品】
http://www.cao.go.jp/consumer/kabusoshiki/syokuhinhyouji/doc/120118_shiryou5.pdf
離乳食に使う野菜や、パッケージが幼児向けでも通常のお菓子などは一般食品になります
放射性セシウムのてくてく取扱い基準
当店では、福島由来の放射性物質を含むことが確認された食品は取り扱いません。とはいっても測定の誤差、限界値というものがあります。基準を1ベクレルにすれば一番いいのですが現実的には無理な話です。国の基準の100ベクレルを基準値として50ベクレルあたりを限界値とすれば、みなさん納得されないと思います。(私どももそれでは不十分だと思っています。)そこで、てくてく(実店舗および通販サイトてくてくねっと)では、放射性セシウム(Cs134とCs137の合計)基準値を一般食品20Bq/kg未満、牛乳・飲料水・乳児用食品1Bq/kg未満として、測定の下限値を設定いたします。一般食品を20Bq/kg未満と定めたのはおもに物理的要因で、私たちの所有する放射能測定器(NaIシンチレーション測定器)の測定能力の範囲内で決定いたしました。牛乳・飲料水・乳児用食品については、ゲルマニウム半導体測定器で1ベクレルまで検査した食品のみを取扱いたします。
福島第一原発の事故は、日本中世界中にたくさんの放射性物質をまき散らしました。事故発生直後には、葉物やきのこなどに限定されていた食品の放射能汚染は、牛肉、お米、根菜、魚、缶詰、加工食品と少しずつ形を変えて私たちの食卓に忍び込んできています。放射性物質による内部被ばくに関しては、これくらいなら大丈夫という値は存在しません。また、大人より子供、乳幼児そして胎児への影響が大きいこともよく知られた事実です。埼玉県三郷市のお母さんと子どもたちの調査で、食事に気を付けている人といない人の体内のセシウム値に違いが出ることが明らかになりました。
私たちは農薬や添加物、化学物質同様、放射性物質においても国や厚労省の安全基準では子どもたちの健康は守れないと考えています。それではどれくらいなら安全かという議論には参加いたしません。私たちは最大限の努力をして放射性物質の摂取を減らすべきだと考えます。
放射性物質は一度にたくさん体に取り込んだ場合より毎日少しずつ内部被ばくを続けた場合のほうが、体内に放射性物質はたまっていきます。それは体内に取り込んだ放射性物質は一定量ずつ体内に排出されていくからです。また、天然に存在する放射性カリウムなどと比べ少ないから大丈夫だとは思いません。それは放射性カリウムは体中まんべんなく広がっていくのに対して、放射性セシウムは心臓や筋肉に、放射性ストロンチウムは骨に集まって悪さをすることがこの論点には欠けているからです。
レントゲンに比べ、自然放射能に比べ、被ばく量が少ないから安全、微量ならかえって体にいいという意見が、まだ世の中で当たり前にかわされています。しかし、もしその意見が間違いだとしたら・・あとからでは取り返しがつきません。少なくとも妊娠中のお母さんや小さいお子さんを持つ家族や先生たちには、まわりがなんと言おうと放射能が含まれているとわかっている食品を口にしたり、子どもたちに学校給食を押し付けたりすることはさせないでほしいと思っています。
当店にて販売する食品については、メーカーや生産者に放射能の測定を依頼し、またそれが不可能な場合は、私たちが仲間と共同で購入した放射能測定器にて測定し、上記基準に沿って販売を行っていきます。
測定は、販売している全食品を一律に行うのではなく放射能が含まれる可能性があるものから優先的におこなっていきます。すでに流通業者や生産・製造の現場で測定されたもの、西日本の原材料のみで作られた食品、輸入品や原材料が震災前のものなどの測定は優先順位があとになります。
一度拡散してしまった放射能はなかなか消えてはくれません。国の新しい基準値にしたがえば、放射能によって汚染された食品は薄めて基準値以下にして、加工品やお菓子、調味料などに姿を変え私たちの食卓に少しずつ上がってきます。がれきの処理や除染もそうですが、集めてまとめて拡散しないようにしなければいけないのを、この国はとにかく薄めて広げてなかったことにしようとしています。
スーパーには近海物の魚が消え、アメリカ産ノルウェー産ロシア産などの魚が並んでいます。福島や北関東の露地物が敬遠される一方で、みんなが西日本産の野菜に走っています。玄米より白米、露地物よりハウス物、国産より輸入品。たった一回の原発事故が私たちのモノの価値や意識までかえていっています。
私たちは、放射能の体内被ばくによるリスクをできるだけ減らす努力をする一方、農薬・化学物質や添加物などまるごとひっくるめて健康リスクを減らしていきたいと思っています。
またそれだけでなく、東北北関東で被災した方たちに対しどのようなサポートができるのか、生産製造流通業者と私たち小売、そしてそれを買ってくれるお客様、共感して支援くださる方とともに、農山漁村再生のために今の時代に何ができ、何をするべきか知恵を出しあって考えていきたいと思っています。
有限会社てくてく
代表取締役 立田秀信
2012年1月23日]]>
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