◎樹と対話しながらの剪定作業
三代目水野耕一郎さんの父、邦美さんは1975年から化学肥料を使わない農業に取り組んできました。稲わらや米ぬか、土手草を果樹園内に敷き詰めて肥沃な土壌をつくるなど独自のやり方での栽培でした。
2000年に耕一郎さんが家業を継いだ後、「剪定」の重要性に出会いました。花実をつける枝の先端まにまで樹液が届くよう剪定された果物の樹は味が変わり、病気に強くなりまた、農薬の使用量を減らすことにも繋がるのです。
◎樹の持つ自然の力を生かして
「山形県の名人と呼ばれる、清野忠氏の下へ、月に一度剪定の技術を学び初めてもう8年目になります。一年間で養分を蓄え、実をつける枝を見極めながらの剪定は正解がなく、奥深いものです。元旦から毎日樹の様子を見続けています。そうして、樹がどうして欲しいかを考え枝を切ったり残したりします。樹が持つ自然の力を生かして果実をつけさせるため、人間は余計なことをしてはいけないんです。だから今は有機肥料すら与えていません。
◎自然の甘みたっぷりの果実
いいりんごを作ろう、りんごを自然に作りたいと思っています。剪定がうまくいけば、基本的に肥料をやらなくともおいしい果実ができます。味もすっきりします。思うようにいかないことも多いですが、それが大変でもあり、楽しいことでもあるのです。 |