温ちゃんです。
今日は五味調和のお話です。新しい言葉が登場しました。
食べものは陰陽だけでなく、酸(すっぱい)・苦(にがい)・甘(あまい)・辛い(からい)・鹹(しおからい)の5つの味であらわし、五味それぞれが関係する臓器器官の働きを助け、活性化させてくれるといいます。
たとえば、「酸」の食べ物は肝臓や胆のうの働きを助け「苦」は心臓や小腸を、「甘」は脾臓や胃、「辛」は肺・大腸、「鹹」は腎臓や膀胱の働きを助けてくれます。
逆に言えば、肝臓が悪くなると「酸」すっぱいものが食べたくなり、辛いものを好むようになったら肺や大腸の働きが落ちているのかなと解釈することもできます。
ところが肺・大腸の働きを助けようと辛いものばっか食べると、今度は点線の矢印の先(相克関係)の「酸」の臓器である肝臓や胆のうの働きを攻めて弱めてしまいます。おまけに「辛」の臓器が弱っているのを肩代わりしようとして、「鹹」の臓器も調子が悪くなってしまいます。
これを防ぐには、弱っている臓器、たとえば肺が弱ってきたら「辛」の食べ物だけでなく、「鹹」「酸」のものを一緒に摂るといいというわけなんですね。
具体的には「辛」に属する日本酒を飲むときは、ちゃんと「鹹」に属する塩辛いもの(たとえば塩辛、海草、アンチョビ、そうそう塩そのものをなめるのもいいです)や「酸」に属する酢の物や梅和えなどを一緒に食べると三味一体となって、体にいい作用をもたらすといいます。
これが五味調和で、東洋医学的な五行による食べ合わせの考え方です。
ほかには「酸」の酢は肝臓にはいいけど「甘」の胃を攻めるので甘酢にしたり、「甘」の豆腐は「鹹」の醤油と「辛」のしょうがをのせて食べるとか、相克関係の二味、あるいは矢印でむすばれた三味を組み合わせます。
今は土用の季節ですね。土は「甘」に相当します。
「甘」というのはざっくり言っちゃうと、食べると糖に変わるでんぷんのことだと考えてください。ご飯やお芋、かぼちゃなどがそうですね。
土は五行の中でセンターを張っています。食卓の中でセンターを張っているのは何ですか?ご飯やパンなどの主食ですね。
でも「甘」であるご飯を食べ過ぎると点線の先の「鹹」腎臓や膀胱の働きが悪くなり、むくみやアトピーの原因になります。
本来アレルギーを起こしにくいはずのご飯や小麦などでアレルギーをおこすのは五行でいえば「鹹」を攻めているからなんです。
「鹹」のメインは塩です。行き過ぎた減塩は五味調和のバランスを崩しますよってお話です。
ご飯を食べるときはちゃんと、「鹹」であるところの味噌汁、そして「辛」に相当する小魚や海藻も一緒に食べましょう。
特に弱っている臓器がないときは五味全部、ご飯で言えば「酸」酢の物や「苦」アクのある野菜なども一緒に食べればいいのですね。
甘いものばっか、辛いものばっか多べるのが一番よくないです。健康にいいといわれる酢ですが、飲むときはちゃんと苦いもの甘いものも摂るようにしてください。
長いお話ですみませんでした。最後までおつきあいありがとうございます。
よろしかったら五味の図は、以前掲載した五行の図と一緒にプリントアウトして見えるところに貼っておいてくださいね。
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