お豆の話

食べ物は医食同源といって、私たちにとって一番のお医者さんです。温ちゃんです。

かつて私たちは体によい食材や食べ方を先人から教わり伝えながら暮らしてきました。

ところが現代の人たちは大切に受け継がれてきた食生活を捨て、調子が悪くなると医者に頼るのが当たり前になってしまいました。

食の中でお米・お豆・麦は、一粒一粒が蒔けば育ち、また種ができる完全な命です。

肉を食べたり牛乳を飲んだりしなくても、穀類・豆類・いろいろな野菜・海藻だけで、子どもたちだって丈夫でたくましく育ちます。

今日はその中で、お豆について少しお話させていただきます。

育ち盛りや体力を使う人には肉は必要!と思っている人が多いと思いますが、それは肉を食べない人は野菜だけを食べているような印象があるからかもしれません。

豆は肉に決して劣らない良質なたんぱくです。しかも肉にはない、あるいは不足しがちな大事な栄養素も含んでいるんですね。

大豆は豆の王様、豊富なたんぱく質には9種類の必須アミノ酸を含んでいます。

また、カルシウムおよびカルシウムの吸収に欠かせないマグネシウムが豊富。

そしてイソフラボンという女性ホルモンに似た働きをする成分、抗酸化作用の強いサボニン、脳細胞を活性化して余分な脂肪を分解するレシチン、中性脂肪を減らすグリシニンなどうれしい成分がいっぱい。

大豆の作用するのは「脾」消化器系にいい効果をもたらします。

また大豆は変幻自在な豆。

納豆や豆腐になったり、枝豆や豆乳、味噌やしょうゆ、ゆばなどのほか大豆グルテンやテンペなどはベジタリアン料理で重宝します。

また調理によって陰になったり陽になったり、オールマイティな食品でもあるんです。

 

小豆は解毒とむくみ解消には最適です。

糖質の代謝を促進する働きのあるビタミンB1が多いので、洋風なスイーツにもどんどん使いましょう。

小豆の作用するのは「腎」腎臓を元気にしておしっこの出をよくしてくれます。

でもあずき料理には砂糖が入ると腎臓の働きをよくする効果はなくなるといいます。

だから、あずきは塩と一緒に食べることが大切ですって。

甘みは赤飯にしたりあずきかぼちゃなど甘い野菜と組み合わせることで演出しましょう。
そうそう、ここ信州ではお砂糖を入れた甘い赤飯など炊くんですよ。もう信じられな~い。

 

黒豆は肝臓の解毒を促します。

体内に蓄積した食品添加物や重金属、放射能の毒なども排出してくれます。

ありがたいことに黒豆は砂糖を加えても排毒効果はかわりません。

大豆小豆より高価で貴重なお豆ですので、お正月とかにしか登場しない黒豆ですが、もっといっぱい食べてもらいたいと思います。

他にもお豆はいろいろな種類があります。

いずれも栄養豊富で良質なたんぱくを含んでいます。

その土地だけで受け継がれてきた在来のお豆もたくさんありますので、大切に受け継いでいきたいですね。

べにや長谷川商店の「豆」料理PARCO出版
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