お肌や体にいいと思って選んだビタミンC入り飲料、本当に体にいいのかしら?
ビタミンC入りとうたっている飲料やサプリのほとんどは、とうもろこしの糖から人工的に合成されたL-アスコルビン酸というものです。
果汁を濃縮して作ったエキスが天然ビタミンCなら、石油を原料とした薬品を使ってブドウ糖から工業的に作られたのが合成ビタミンCです。
レモン100個分のビタミンC入りと書いてあれば、食品添加物がいっぱい入っているという意味。
天然とか合成とか表記しなくていいので、一般には安価で大量に使われる合成ビタミンCが、市販の飲料には添加されています。
サプリメントも一緒。サプリをうたっておきながら合成ってのもどうかと思いますが、ビタミンCと記載されていても天然ビタミンCが摂れるとは限らないことは覚えておきましょう。
なぜビタミンCが添加されているのでしょう。
たとえば、リンゴジュースなどはビタミンCを入れないと濁ってきます。これはジュースが酸化するから。
ビタミンCを入れることで、きれいな濁らないジュースができますが、それはビタミンCが自ら犠牲になって酸化を引き受けているから。
私たちの口に入るときには、ビタミンCはすでにビタミンではなくなっているのです。
ほかのビタミンも、例えばビタミンB1は食品とは全く無縁のエチルβエトキシプロピレン酸塩とギ酸エチルを原料としたチアミン硫酸塩が使われています。
鉄やカルシウムはどうでしょう。
天然の鉄は、動物の血中のヘモグロビンを酵素分解したものです。
天然の鉄剤は人の体内の鉄と同じものですが、合成の鉄は乾燥剤に使われる無水リン酸を合成したピロリン酸第二鉄や、鉄くずを硫酸で反応させた硫酸第二鉄です。
これらは体内に入ってもほとんど体に吸収されません。
工業的に石油から作られた乳酸カルシウムは、サンゴや牡蠣がらの天然カルシウムと違います。
ビタミンやカルシウムは天然でも合成でも、人体への作用は違わないという説もあります。
合成だからって害があるとは限らないという人もいます。
でも、そんなこんなの積み重ねで、私たちはいつも健康に不安をかかえる時代を迎えてしまいました。
合成か天然かというのは、体への作用はもちろんですが、私たちの体は食べたもの口に入れたものでできていると考えれば、できるだけ自然にできたものを摂りたいものですね。
ビタミンや鉄やカルシウムはちゃんと食品で摂りましょう。